2024年度の天使おすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2024年度の天使成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月01日の時点で一番の2024年度の天使おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.9 1 2024年度の天使アニメランキング1位
ワンルーム、日当たり普通、天使つき。(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (111)
348人が棚に入れました
高校1年生になり、一人暮らしを始めた徳光森太郎。 ある日、ベランダを覗くと清楚で可憐な女の子「とわ」が眠っていた。 どこか天然だけど、間違いなくいい子な彼女。 その正体は――「天使」だった。 行くあてもないとわと始める、 とっても甘くて、とってもピュアなワンルーム生活。 森太郎は、無垢な天使と少しずつ心を通わせていくけれど……。 さらなるワケあり少女が次々と現れて!? 天使と高1男子が織りなす癒やされ同居ラブコメ、開幕!

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

あざとさを極めしもの

みたまんまの萌えキャラ人形のあざとさを楽しむやーつー。
同居妄想×ハーレム妄想?ぴょんぴょんレベルの求道者かな。

最初のぶっかけは発明。ドン引きするか爆笑するかの二択。嫌なら見るなを最初に提示してくれるのである意味優しい作品。アレをクリアすればあとは全てが些細なことになる。上手い。実に上手い

癒し作品wwwらしく優しい劇伴が素直に心地いい。作画は色彩も含め圧を抑えた優しい雰囲気を演出。押しかけものでも押し付けがましくないようにする工夫が随所に施されてて実にいい仕事。

初手のぶっかけで爆笑。着替えやパンチラもあるYO!ってなサービス全開で突き進む導入に最近流行りのエロコメ、もしくは妄想ラノベやエロゲアニメを馬鹿にしたメタコメディなのかと思いきや、あとは普通に清純派はわわロリにあわわする純朴DTといういつものやつにシームレスに着地する見事な初回。

よくある都合のいい理想人形とイチャイチャするやつっぽいけど他キャラもいるのでハーレムの組み合わせ?押しかけ妄想×ハーレム妄想の掛け合わせは新しいのかも。イタい厨二キャラ・モジモジメガネ読書家・快活ギャルみたいなゴリゴリのテンプレで囲むがメインの天使よりもキャラの魅力wがあえて弱めに設定されてるような印象のキャラデザ。というか他キャラも全員天使なのかな。あれもこれもわるくないけど、やはりなんだかんだいって王道の清純派天使チャン!って誘導したいのがミエミエなような。そのあざとさをわかっててあえて乗っかって楽しむみたいな?

この手のファンタジックメルヘンは最初から設定を詰める気はないというかそもそも設定を楽しむものではないのだが、それでも何か引っ掛かりがあるといろいろ気になってきて没入感が削がれてシラけてしまうもの。最初にガツンと大きな嘘をついて後は「こまけえことはいんだよ」にしてしまうのがセオリーだが、いろいろ古典を踏まえて洗練させてきた印象。まずはコテコテな駄エロで笑わせたあとにコテコテの天然ギャグを畳みかけて一気にハードルを引き下げる導入。あとはいつもの天然妄想へと移行するのだが、ここの繋ぎがしっかりシームレスになってて唐突感のない見事な構成。最初から「ほらァ可愛いだろォ、お前らこういうの好きなんだろwwwさあ食え!」ってやっちゃうと逆に引いてしまいやすいもの。あえてくだらない導入にすることで心理的安全性を担保させて上から目線に誘導したあとで直球どストレートなあざとさをお見舞いする。これは上手いわ。きちんと過去作や今のトレンドや視聴者の反応などを研究されての工夫がなされてて感心した。

似たような同居シチュのカフェテラスやてんぷるなんかの一般向け作品はどちらかというと擬似家族の絆的なやつだがこれは全員ご主人さまぁのバトルロイヤルなのかな?同居ではないが100カノみたいなやつかな。100カノはこの手をおちょくったメタコメディだが、これはわりとマジっぽいんだよなあ。

これが人間ならとても見てられないが、主人公以外は人間ではないので「天使はそういうもの」として見れるのも上手い。設定の齟齬があっても「本に載ってたやつだ!」であらかた乗り切れる。ぼざろもそうだったが、たった一言の方便があるかないかってのは後々かなり効いてくる。言い訳大事超大事。視聴者が妄想から醒めないようにときちんと計算した上での配慮がなされている。ズボンがないことには言及してほしかった気もするが、多分これはあえてやってないのだと思う。そういう目で見てもいいというかそういう作品です、とのメッセージをあえて違和感を演出した描写で伝える高等技術。エロい目で楽しむことも許容する作品だが建前上表面的にはそうとは言わない。でも結局そう見えてしまう。みたいな。

演技も昔の作品のようなやりすぎ感もなくゴリゴリ萌え芝居が無理な人でも大丈夫っぽい今時の塩梅。上目遣いでの瞳ウルウルもゴリ押しせずキメどころでのみ使用と弁えてる。DT妄想系の譲れない本質的なキモはしっかり抑えておきながら、アニメマニアではない一般人の視聴にも耐えうるような調整が随所に感じられる。

やはり結局は尖った作品なのでアニメ上級者以外からは「きめぇwwww」で終了でしょうが、ここから他キャラをどう使うのかに関心があるので継続。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

一人暮らしの高校生のもとに舞い降りたのは…「天使」の女の子だった。ワンルームで広がる無垢な二人の心やさしい同居生活

この作品の原作は未読ですが、キャラデザと声優陣を見て視聴を決めた作品です。

天使であるヒロインのとわちゃん役に、とのぴーこと遠野ひかるさん、そして集貝さん、さおりん、くのちゃん、唯ちゃんに高尾奏音さん…
どうです、この布陣^^;

とのぴーと集貝さんは、私が目下ドはまりしている「アサルトリリィ Last Bullet」の重要キャラとして出演されているので、メッチャ接点があると思っていますし、他の声優さんは言わずもがなですよね。

とのぴーのwikiをチラ見して知ったのですが、「D.C. 〜ダ・カーポ〜シリーズ」のゲームは5作目まで発売されているんですね。
何でもD.C.20th Projectの一環として制作~発売されたようです。

「D.C. 〜ダ・カーポ〜シリーズ」のアニメはTVアニメで第3作まで、OVAも「D.C.if ~ダ・カーポ イフ~」の1作しかアニメ化されていないと記憶しています。
個人的に大好きなシリーズなので、後続もアニメ化されると嬉しく思います。

…本作と全く関係ありませんね、失礼しましたm(__)m


高校1年生になり、一人暮らしを始めた徳光森太郎。
ある日、ベランダを覗くと清楚で可憐な女の子「とわ」が眠っていた。

どこか天然だけど、間違いなくいい子な彼女。
その正体は――「天使」だった。

行くあてもないとわと始める、
とっても甘くて、とってもピュアなワンルーム生活。
森太郎は、無垢な天使と少しずつ心を通わせていくけれど……。
さらなるワケあり少女が次々と現れて!?

天使と高1男子が織りなす癒やされ同居ラブコメ、開幕!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

可愛らしいキャラデザで今期の癒し枠と思っていましたけれど…
いいえ、癒し枠ではあったのですが、設定的には「雨宮ハルヒの憂鬱」くらいぶっ飛んでいたと思います。
公式サイトのキャラ紹介欄を見ると、それぞれのヒロインの属性が掲載されていたので、ネタバレにはならないような気はしますが、一応物語の見どころでもあると思うので、掲載は控えておきますね^^

さて、この作品に登場するヒロインは、皆さん「超」が付くほど良い子ばかり…
本当に甲乙付け難いのですが、完走してどのヒロイン推しで本作品を視聴していたのか、冷静に考えてみました。

が、独りに絞れない…

前半から登場する天使のとわちゃん、クラスメイトのつむぎちゃん、一緒にバイトしているのえるちゃんから放たれる推し圧が半端無いんです^^;

順当なら、とわちゃん一択で問題無いのですが、つむぎの一途な思いと、友達に対するのえるのポンコツさが堪らなく愛おしいのです。

きっと、いつまでもこんな関係は続くとは思いません。
とわちゃんが天界に帰ってしまうかもしれないし、他の誰かが一歩リードするかもしれません。
だからこそ、今この瞬間がメッチャ大切なんですよね~
そんな瞬間を分かち合っているみんなを見ていると優しい気持ちになれる気がします。
視聴して幸せな気持ちを感じる作品と言っても過言ではありません。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、唯ちゃんによる「君色のキセキ」
エンディングテーマは、サンドリオンさんによる「Sunny Canvas」

1クール全12話の物語でした。
春アニメが始まったばかりと思っていましたが、もう終わる作品が出てきました。
過去作と並行して視聴しているので、レビューに季節感が全く感じられなくなってしまいました。
細々と続けていくのでご了承頂ければと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

ふわふわ、ゆるゆる系。

う~ん、もっと精神的に余裕のある時に視聴すれば…、もっと印象がプラス方向に変わったかもしれなかったなぁ。

楽しそうな、のんびりしたイメージだったので、「癒し」wになるかと思って観始めたのが、思ったよりも騒々しい感じw、やかましい感じで、視聴に苦戦した感じ。

色々な所がテンプレ感満載で、ツッコミどころも満載。
何よりも、主人公が合わなかった・・・。
人の良い感じで、そんなに悪いところも無さげなのだが、これが合う合わんの難しいところ・・・、キャラデ含め、一人語りというか、ツッコみ気味な言い回し、もしかしたら声優さんの影響もあるかもしれないと、珍しく声優さんにも言及w。
まぁ「合う合わん」といった段階で感情面、感覚面のウェイトが大きいので説明のしようもないのだけれども。

ヒロインの「とわ」もキャラデ含め「ああ、こういうのが可愛いんだろうなぁ、きっと」と客観視。
思った以上に冷めた見方をしてしまった。

そんな中、主人公の同級生役の「つむぎ」は少しお気に入りでした。
主人公に好意を持つ「普通」の同級生として、主人公周りに出現したタレントに対しての素直な迷いや感情が一人語りで描かれていて興味深かったです。

あとは・・・、テンプレ要素満載でキャラが増えていくんですけど・・・。
カッパ回(お色気回?)が面白かったかなぁ・・・。
「カッパの相撲好き」そこを推してくるんかと思いましたね、相撲好きのメイドさんたちがユニークでしたw。


う~ん、そんなところかなぁ。
登場してくるキャラが・・・、まぁ、いろいろなんですが、

「何でもありかーい!」

と思ってしまったら、さらにキツイ度はアップするかもしれませんね。


物語の流れ的には、私の好きなジャンルにカスッてはいるのですが、もう少し深みが欲しかったですね。
つむぎの主人公への好意と、どんどん主人公の周りに可愛らしい娘が登場してくることへの葛藤、
のえるの「トモダチ」への拗らせ的な部分は嫌いでは無かったです。


今となっては、よくあるパターンの物語構成だと思うんですけど、
それにしても、この作品構成は・・・、
どっかで・・・、

と思って考えていたんですけど、藤子不二雄の「怪物くん」かなぁって。
お供の者はついて来る訳ではなくって、現地での友人という形で登場してきているんですけど・・・。
コンセプトは同じかなあって。

やっぱり藤子不二雄(現在はFさんとAさん名義になっていますが)って凄かったんだなぁと、長い活動の中で、多くのアイデアを生み出されている。


となると、今後の展開はいくつか読める訳でw
当然出てくるエピソードはいくつく思いつくわけで・・・、それを言うのは野暮ってもんでしょうけどね。


どうなのかなぁ、作品の持つ力次第だとは思うのですが、続く作品はありそうですかねぇ。
悪くはないと思うのですが、どうかなぁ・・・。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12

64.0 2 2024年度の天使アニメランキング2位
愚かな天使は悪魔と踊る(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (104)
344人が棚に入れました
天界からの攻勢に抗うために、魔界を鼓舞するカリスマとなりうる人間をスカウトしに人間界へとやってきた悪魔「阿久津雅虎」。 彼は正体を隠し転入した学校で、可憐な美少女「天音リリー」と出会う。 早速リリーを勧誘する阿久津だったが、リリーの正体は悪魔の天敵「天使」で…!? 魔界を守るためにリリーを堕天させようとする阿久津と、とある目的のために阿久津を更生させようとするリリー。 絶対にアイツを堕天/更生(お)としてやる…! 天使と悪魔の「オトしあい」バトル開幕!!


声優・キャラクター
阿久津雅虎:内田雄馬
天音リリー:佐倉綾音
谷川裕也:梅田修一朗
広田健作:土岐隼一
棚橋夕香:東山奈央
リズ:釘宮理恵

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

その日俺が出会ったのは、悪魔のような、天使だった――。

この作品の原作は未読です。
あやねるが出演されると知り視聴を始めましたが、かおちゃん、奈央ぼう、釘ゅと錚々たる面子が揃っていたので、テンション爆上がりで視聴していました。

2024年冬アニメも、あやねるボイスをしっかりと堪能させて貰いました。
あやねるはこの作品以外にも道産子ギャルや、め組の大吾にも出演されていましたからね。


天界からの攻勢に抗うために、
魔界を鼓舞するカリスマとなりうる人間をスカウトしに
人間界へとやってきた悪魔「阿久津雅虎」。

彼は正体を隠し転入した学校で、可憐な美少女「天音リリー」と出会う。
早速リリーを勧誘する阿久津だったが、リリーの正体は悪魔の天敵「天使」で…!?

魔界を守るためにリリーを堕天させようとする阿久津と、
とある目的のために阿久津を更生させようとするリリー。

絶対にアイツを堕天/更生(お)としてやる…!

天使と悪魔の「オトしあい」バトル、開幕―!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そう言えば「天使と悪魔の攻防を描いたアニメ」って他にどんな作品があるんだろう…と思ってググってみたところ、あにこれβの中に「天使と悪魔おすすめアニメランキング」なるモノが出てきました。
こんなランキングがあったなんて…

と思い、早速覗いてみると、1位:屍鬼[シキ](TVアニメ動画)、2位:愚かな天使は悪魔と踊る(TVアニメ動画)、以上…

この様なランキングがあったのにもビックリしましたが、2作品しかランクインしていないランキングの存在に、もっとビックリしました。
なんか、名乗っている人のメッチャ少ない苗字の方に出会ったくらいの衝撃は受けた様な気がします。

この作品の本当の面白さに出会えるのは、終盤に入ってからだと思います。
あやねる演じるヒロインの天音リリー…才色兼備で苦手なモノなど微塵も無い完璧が服着て歩いている感じがしますが、この辺りの設定も終盤に物語に大きく影響していました。

ですが、完走するには相応の覚悟が必要な作品だと思ったのも事実です。
次々に明らかになる真実は正直目を覆いたくなるような展開が次々と襲い掛かってくるからです。

徹底的な痛ぶり…という言葉が最も適切かと思います。
そんな展開ってどうなのよ…って思いますけどね。
まぁ、この展開が無かったらもう一段の高みを見ることも無かったでしょうけれど。

ですが、終盤の展開に至った経緯はしっかりと教えて欲しいかな。
触りの紹介はありましたが、真相は闇の中だと思うので。

そして続編を匂わせる終わり方…
原作のストックはありそうなので、続編は円盤や配信の成績次第、というところでしょうか。
推しの声優さんがいるなら是非チェックして欲しい作品だと思います。

オープニンブテーマは、太陽と踊れ月夜に唄えさんによる「オトワ」
エンディングテーマは、かおちゃんによる「Gift」

1クール全12話の物語でした。
物語がどの方向に転がっていくのかが全く読めない作品でした。
続編制作されるなら絶対視聴します!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

こま さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

主人公、身を挺してヒロインを助けるが犬にされる!?

アレでヒロインがマジで嫌いになった。見た目は可愛い…ただそれだけ()

ヒロインがトラックに轢かれそうになるが主人公が飛び出し、ボロボロになりながらヒロインを助けるが悪魔の力を使ってしまいヒロインにバレてしまう。
その後主人公自分は悪魔だと話し、堕落した悪魔を鼓舞する為に来てくれないか?と頼むのだが…。

それを聞いたヒロインは不意打ちで主人公を鎖で拘束するって言うね()
自分は天使だと言い「お前の仲間をいたぶって浄化した」と言うのを聞いて主人公ブチギレて拘束を解くのだがまた拘束される。
分かりやすく格上。

助ける代わりに首輪を付けて犬になれと言う。
それが嫌なら鎖で巻かれた状態をSNSで晒すと脅す()
更にはそのまま放置…したらどうなるんだろね?
何かのプレイ中に見えるかも?とコレまた脅す()

更に更に犬になるなら自分で首輪を付けろと言う。ヒロイン無理矢理首輪を付ける()
首輪を付けるシーンは今までのが「無ければ」エロいと思ったかもしれない…。
が、ただただ気持ち悪くて引いた…。
1話で主人公は悪いことは一切していない。なんならヒロインを身を挺して助けている。
それに対しての答えがコレ…。ありえない…。

コレどっちが悪魔なんだろうね?

物語冒頭のシーンが個人的に気になったのでマンガを確認。
子供の頃に脱毛剤の薬を育毛剤の薬と勘違いし、ハゲになったって言うくだりはなんだったのか?
「設定ならこれが良い」と上司のアドバイスの所為だったと言う…。
コレを面白いかと言うと微妙としか言えない…。

マンガ見る限りこの後の展開も主人公が理不尽な目にあうのがホント…。
悪い事をふつうにしてる悪魔なら良かったんだけどね。

良い子すぎて相対的にヒロインが悪魔にしか見えない。
例え何かの目的の為にやってるとしても、観てる側としてはヒロインの行動はやり過ぎな上、引くレベル。

マンガ読んだら余計観る気が無くなったの草。
1話切り。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 3

たナか さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

とある悪魔の堕天作戦

天使と悪魔によるいつものやつを茶化したようなラブコメ。
健気で儚い金髪ロリ少女だと思った?残念!ロリババアでしたー!

悪魔・阿久津は潜伏中の人間界で美少女リリーと出会う。天使撲滅へ協力を懇願するもリリーは天使だった。激闘の末に阿久津はリリーの軍門に降るが彼には魔界を救う使命がある。悪魔の阿久津を始末しないリリーの目的とは?天使と悪魔の負けられない戦いが、今始まる。

OPはカオスなB級アイドルソング。この自由さは嫌いじゃない。
EDは絶妙なヘタウマ感がクセになる石原氏。

02
あーはいはいそういうことね

多分かぐや様アレンジをしたかったんだと思うが単に作者の力量不足。

なんかやりたいことはわからんでもないが居心地の悪いチグハグさに違和感。スタッフが作者の意図を汲めずにオリアニが失敗してるのか?と原作チェック。いやわりとまんまだった。メタファーの格闘シーンの気合いの入れようも原作準拠。ここに無駄に力を入れることのギャップで笑わせようとする意図はまあわかる。アニメでの文字演出は好きではないが、ギャグが成立しないのでやむなし。成立しないものだからこそこれ自体にはそこまでの嫌味はない。初回よりリリーを可愛く見せようとする意図は成功しているように思う。

これ阿久津をゆびさきの逸臣やループ7回のアルノルトクラスのイケメンにしないとギャグとして成立しないのでは?いちいちこちら側が「そういうことになっている」という前提を毎回飲み込む必要がある。要するに漫画が上手くない。サクサク読めるマンガならまだギリギリ成立してるかもだが、これをそのままアニメにするともう破綻してると言っていい。

初回は今後どう転ぶのか不明なので興味が湧いたが、底は見えたのでもういいかな。
コンセプトは嫌いではないのだが、逆の意味で頭を使わされるのでめんどい。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

67.7 3 2024年度の天使アニメランキング3位
2.5次元の誘惑(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (198)
433人が棚に入れました
「リリエーーール!!!」 3次元の女子に興味無し! 漫画研究部部長・奥村は今日も部室でひとり、画面の向こうに映る愛してやまない2次元のキャラクター・リリエルの名を叫んでいた……。 そんな奥村のもとへやってきたのは「リリエルになりたい」という3次元女子・天乃リリサ。彼女は、漫画の中に登場する女の子のエッチで可愛い「衣装」が大好き。 そして、奥村に負けないくらいリリエルを愛する仲間(オタク)だった! 奥村に秘密の趣味がコスプレであることを明かしたリリサは、コスプレの写真や動画が詰め込まれた「ROM(ロム)」のコレクションを見せて伝える――。 「私っ……これを作りたいんです!!」 ふたりきりの部室で始まるコスプレ活動! リリサが変身(コスプレ)したリリエルは奥村が衝撃を受けるほど本物(リアル)で!? 熱意に押された奥村もカメラを手に!? 真摯に熱くコスプレに向き合う彼らが、「何かを熱烈に愛している」全てのオタクへ贈るコスプレ青春ストーリー、開幕!!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

11話 アニメのクオリティ不足。話も挫折が無さすぎ。中断します。

1話 ヒロインのコスプレ姿に全集中?ご都合主義妄想展開だけど面白そう。

{netabare} なんと言ったらわからないくらいのご都合主義。童貞妄想全開サイコーだぜ…という感じです。まあ、導入なので評価はこれからかな、というスタートでした。

 ヒロインは結構可愛いです。ポイントはそこですね。作画や背景美術は必ずしも高レベルではないですが、ヒロインのコスプレ姿が非常に丁寧で作画もいいし、お前らこういうのが見たいんだろ?というニーズを拾い上げている気がします。キャラ造形も、無垢系無自覚エロオタクで、コスプレの露出に羞恥心はないけど恥ずかしがる…というのが最高ですね。そう、ヒロインの描写に全集中といってもいいかも…少なくとも1話はそんな感じでした。

 当然「着せ恋」と比較したくなるわけですが、本作の方が相当軽い感じです。ヒロインもギャル系の「着せ恋」に対して、本作はオタク系なのでその対比も面白そうです。女原作・男原作の差なんでしょう。

 主人公は一応個性はあるっぽい無個性男子なのも王道ですね。そしてどうやらハーレムものっぽい雰囲気もありますね。

 部活ものっぽいし、ビッグサイト系のコスプレものらしいし、凝った部分はなさそうなので、普通にニヤニヤしながら見せてもらいます。
 OPEDを見る限り登場人物が多そうで話がごちゃつかなけばいいのですが…という不安はありますが、一方でヒロインと主人公のイチャイチャで終わらないストーリー展開も予感させます。
 テンポや演出は過不足無い感じで雰囲気的に思っていたよりも面白そうな気がします。

 そうそう、本サイトのキービジュアルはちょっとなあ、という感じですが、本編はそれよりも全然いいです。(訂正 キービジュアル大きな画像だと頑張ってました…が頭と体のバランスというか…ちょっと違和感は残りました。なんでしょうね?){/netabare}


2話 ダブルヒロインのエロ作画に命をかけられないなら、断念候補です。

{netabare} テンプレハーレムものの構造?美少女幼馴染モデルって…コスプレはどこ?と思わなくはないですが、EDを見る限り2人のメインヒロインの三角関係でまだ今はキャラ紹介かな。これでモデルの子もコスプレになるのかどうかですけど…その先は考えてもしょうがないので保留です。

 で、肝心の作画…いや、はっきり言って美少女の作画がなあ…モブとかは手抜きで全然いいです。いっそ黒塗りとかシャフトみたいな線でいいです。ですが、せめてヒロインには200%の力で取り組んでほしい。あるいはエロ…立体の魅力です。裸体の表現はもうちょっと何とかなりませんか?骨みたいで全然魅力がないです。この作品の本質は魅惑されるような2.5次元の魅力のはずです。それを視聴者が共有するためにはそこは譲ってはいけません。

 正直話は面白くないことはないです。そもそも期待してませんし、その低い期待よりは少し上かなとも思います。ですが、作画です。美少女エロ作画が本作の命だと思いますが、制作者はどう考えているのでしょう?むしろそのためにあらゆるリソースを投入してください。

 ダブルヒロインの作画が悪いなら次週切ることになりそうです。(最後の1,2分は作画まあまあだった?一応労力・リソースの配分はしてるみたいですけど…){/netabare}


3話 話が動きだして面白くなってきました。でも衣装は普通そうやって引っ掛かりませんよね?

{netabare} 話が展開して思っていたよりも面白かったです。コスプレの衣装づくりに重点を置かないことで「着せ恋」との差別化はできてますね。普通1晩じゃ出来ないでしょう。リアリティを重視するなら自分用に作った衣装の直しとかでしょうけど、そうしないのはそこは設定で乗り切る、という宣言なのでしょう。
 本作はプレイ…写真撮影に主眼が置かれる感じ…というと作品の説明ではその通りなんですけど、その裏にもう1本本筋がありそうです。

 エロコスプレで魅せるのでしょうけど、その裏にラブコメのラブ要素をコスプレの対象となる作品にオーバーラップさせていました。それで主人公が現実とコスプレの間で自分の心情が理解できない感じとか、そんな展開になりそうです。
 リリサがタイトルにもなっているヒロインである以上はリリサエンドなんでしょうけど、まあ、1クールではどこまで行くかわかりません。

 そうそう「衣装がからまっちゃって」「胸パーツが引っ掛かって」はやりすぎですけど、まあ、その手のサービスも忘れないということですね。やりすぎなければその微エロをコメディにしている感じで良いのではないでしょうか。

 作画は相変わらずの紙芝居でしたが、比較的女子の描写は頑張っていたのでそこも2話よりも良かったです。この感じなら十分に視聴継続ですね。来週もさらに展開があるみたいなのでちょっと楽しみになってきました。{/netabare}


4話 失敗イベントの出来や来週への引きが良かった。面白いですが作画がなあ…

{netabare} 話が動くとやっぱり面白いです。初めてのイベントで失敗というドラマと客観的な評価を得るエピソードですね。単純な流れですが失敗が上手く「みんなのイベント」という感じがちょっといいエピソードになりました。

 全体的にオタクあるある的な服選び、居場所、女性のリードのような流れも上手く描けていたので、今回も面白いという評価で良いと思います。来週の引きに期待できそうですので、1クール目の前半のピークは5話になるのでしょう。
 今時まだCD-ROMなんだ…と思わなくはないですけど。デバイスをみんな持っているのでしょうか?

 で、やっぱり作画です。動かないなあ…本当にもったいない。この作品2クールだそうで。だったら、もっと予算使ってクオリティ上げないと後半にまで視聴者が残るか心配です。
 話は面白そうなのに、一番大事なコスプレの魅力が表現できないまま終わりそうです。早急に改善した方がいいと思います。{/netabare}


5話 右肩上がりで面白くなってきました。

{netabare} やっと始動という感じですね。エロ関係で来るのかなあと思っていたら、ちゃんとコスプレで行くんですね。これなら十分面白いです。今週はリリサの作画も可愛かったし。

 初イベント、小さな失敗、レイヤー仲間のコミュニティと交流など、やはり「着せ恋」と話の構成が重なるところがありますが、一つのキャラを推して行くとか、恋愛がコメディ寄りになっているなど、差別化はできていると思います。ROMという軸もありますし。

 右肩上がりで面白くなっているのでここから先も期待が持てそうですね。{/netabare}



6話 サブの男が活躍する作品は期待できそう…と思ったら四天王と廃部問題かあ…

{netabare} それとサブに目立つ男キャラを入れられる話はちょっと期待できますね。カメラマンとして主体的にかかわっていくというのはいい視点だと思います。

 ですが、四天王とは…そうきましたか。バトル展開になるの?たぶん1話冒頭に出てた子たちですよね。

 で、部の要件問題かあ…そのテンプレはいるの?キャラを増やす伏線でしょう。ヒントになるのはEDのキャラ集合のシーンでしょうね。美花莉が入部して、メガネの先生が顧問になって…あと1人新キャラかな?生徒会の女性2人が結構中心の目立つ場所に配置されていたので入部するのでしょうか。

 で、その集合シーンの配置なんですけどメガネの美人先生の立ち位置がコスプレのアダルトチームと並列なんですよね。しかも特大のサイズで。つまり先生はかなりの主要キャラになるのでしょう。だから、廃部ではなく顧問&部活存続と見当が付きます。

 まだ世界観というかキャラが展開しきっていない導入が続いている感じです。

 それにしても、作画さえレベルが高ければなあ…もっともっと注目作になったと思います。{/netabare}


7話 さわちゃん先生そのままでしたけど、まあいいでしょう。

{netabare} まゆら=先生は想像よりもコミカルなキャラでした。もっと真面目な感じをイメージしてました。ですが、重くなるのかなと思っていた展開が軽めの話でいきそうですね。本作ではその方がいいでしょう。序盤で無駄に重くする必要はありません。

 顧問就任の経緯は美人新任で、モテモテで人気があって、過去の記録で脅されて…というのが「けいおん」のさわちゃん先生の設定そのままの気もします。オマージュというにはちょっと似すぎている気もしました。
 そもそも「けいおん」がオリジナルかもわからないのでそこはいいでしょう。キャラとしての人間関係の広がりという点では本作の方が工夫がある気がします。

 結局リリサが古参のコスプレイヤーを次々と篭絡していく話になるのでしょうか?{/netabare}


8話 視点は面白いですが、不安要素も。あとは作画だなあ。

{netabare} 面白い視点でした。コスプレはサブカルチャー=メインじゃない故に人からは認められない趣味という視点ですね。もうえなこさんなどの活躍でメインに近づきつつある気配はありますので、古い認識の気もしますが、まだまだ実際にコスプレを人前でするというのは一般的というにはほど遠いのも事実でしょう。

 趣味に貴賤はない。一般的ではないけど真面目に人生をかけてやっているから部活として認めてもらいたい。一見正しいように見えます。

 が、本作のROMを販売は、いくら趣味に貴賤はないにしても、女性が主体的に肌をさらして、それを販売しお金に換える行為でもあります。奇異に、不快に、部活動としてふさわしくないと思う人がいるのも事実でしょう。

 本作は、企業活動としてプロのコスプレイヤーを出すことで、その辺も見せていました。この娘はまさにえなこさんでしたね。えなこさんはきわめて頭がいい冷静な印象がありますので、ちょっとキャラが違う気がしますけど、オマージュはしているでしょう。
 コスプレが女性の性的な部分で注目を集め利益を得ているという性消費の側面があるという事実をどこまで描くかですね。

 キャラ愛かコスプレという行為そのものを愛することの違いは何か、という視点もありました。

 と、問題提起はいっぱいあるんですけど、どう展開するんでしょうか。面白いとは思いますが、理に走っている気もします。物語になるか説明になるか。楽しみであると同時に不安でもあります。また、あのロケットの中の写真が奥村に見えなくはないのですが、幼馴染的な展開も予想されその辺はどうなることやら。
 
 あと、やっぱり作画なんとかしてください。今週はちょっとひどかった気がします。{/netabare}


9話 演技過剰、説明過多。闘志は内に、以心伝心、涙は秘めるが大事では?

{netabare} 演技過剰、説明過多なんですよね。これをやるから2流になります。まあ、私は原作者でも制作の専門家ではなく視聴者側からの意見なので、作っている側の理屈もあると思います。しかし、見ている側からすると過剰なものはこちらの気持ちを萎えさせるということは言いたいです。

 別の言い方をすれば、過剰なものはこぼれ落ちるだけです。拒否反応でフィルターがかかります。闘志は静かに、涙は描かず、相互理解は以心伝心。その方が受け入れやすくなるし、行間も読めますので情報以上のものが伝わってきます。

 展開は面白いとは思いますので、その辺の文句はありませんが、不満点はそこですね。あとは作画なんとかして。{/netabare}


10話 バトル形式の勝敗をカメラ小僧の数で表現してるのは面白い。ただ、アニメのクオリティが辛い。

{netabare} バトルマンガの形式を囲みの数でやるんですね。そこにリアリティがあるかは別にして発想としては、一つの工夫かなと思います。数による可視化は安易で本当はクオリティの表現ではなく大衆迎合なんですけど、昨今の「いいね数」をはじめ「数=質」あるいは「数=勝ち」という理屈をとる人もいますので有りなんでしょう。アニメ(マンガ)ではわかりやすいのでしょう。

 SNSとも組み合わせやすいし、そうなると「パリピ孔明」をはじめ「音楽もの」「配信者モノ」の再生数などとも同じマインドなんでしょう。本来そこに質の評価は何もないんですけどね。

 あとは753のコンプレックスからの自己表現・自己実現の手段としてコスプレに走ったのは、前回のコスプレ愛についての言説と相反する気もしますが、そこにリリサへの嫉妬のような感情を入れることで、内面の描写は良かったと思います。

 ただなあ…話は面白いんですけどアニメ作品として見ると、やっぱりアニメのクオリティが低すぎて辛いです。異世界転生ならそういうものだと流せるんですけど、美しさが重要な作品ですからね。

 要するにカメラ小僧の感動=我々の感動にならないといけないわけで、その点でこの作品で外してはいけないのが、美少女コスプレのアニメ表現としての完成度です。それがこのクオリティだと辛いなあ。
 うーん…ちょっと休もうかなという気がしてきています。毎週レビューするような中身でもない気がしてきましたし。

 中断にはしませんが、3,4話…あるいは最後終わったらまとめてみようかなという気がしてきました。本当は原作の方がいいかなという気もしていますが…うーん。いつのまに断念にする可能性もありますね。{/netabare}


11話 話ではなくアニメとしてのクオリティ不足。中断します。

 話は悪くないんですけど、11話のクオリティで力尽きました。あと、少し原作を読む機会があったんですけど、このクオリティでは明らかに原作者はお気の毒だと思います。ヒロインのコスプレのすごさが全然伝わってきません。故に10話11話の話に説得力が全くないです。

 ただ、手放しでストーリーが褒められるかというと、やっぱり善人ばかりの暖かい世界の話はちょっと飽きますね。
 753のキャラをもっと工夫できなかったのかなと思いますし、部活がそのまま継続というのも挫折がない一直線の物語だということもあります。つまり、今後の展開はあきるかなというのが中断の理由です。

 それと1クールじゃなきゃ12話は見ますけど、2クールなんですよね?あと1クール見る気にはなれません。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

『着せ恋』と比較されがちだが、少年誌らしい切り口で差別化は図られていた

【レビューNo.159】(初回登録:2024/12/22)
コミック原作で2024年作品。全24話。


(ストーリー)
ある高校の、たった一人しか部員がいない漫画研究(漫研)部部長・奥村正宗
は、昔母に捨てられたことがトラウマになっており、3次元女子が好きになれず、
2次元キャラへ愛情を向けるようになっていた。
そんな彼ののもとに、新入生の天乃リリサが入部してくる。
共に漫画のキャラクター「リリエル」が好きな二人は意気投合し、リリサの趣
味であるコスプレ撮影を始める。
また奥村の幼馴染で現役人気モデルの橘美花莉が登場、彼女は奥村にずっと好
意を抱いていた。
そして「コスプレ=奥村攻略の近道」と考えた美花莉もコスプレに関わるよう
になっていく。


(評 価)
視聴前に抱いた率直な感想は
「コスプレ分野には『着せ恋』という強敵がいるのに大丈夫なんか!?」
という心配ですね。
正直「コスプレという世界の奥深さや面白さ」という点に関しては、『着せ恋』
には及ばないかなという印象ですが、本作は本作で少年誌らしい切り口で差別
化は図られており、違った面白さがあるのかなっと感じました。

・王道的なバトル展開や仲間との熱い友情のドラマ
 「いかにも少年誌連載(少年ジャンプ+)らしい」
 と感じたのは、リリサ自体は
 「好きなコスプレをやれるだけで幸せ」
 という無欲なキャラなのですが、周りの状況は
 {netabare}・「コスプレ四天王!」
  → 一人欠員が出た、NEXT四天王は誰なのか!!
   (また「次に来る5人の新星レイヤー」のランキングとか)
 ・イベントの写真撮影会、囲みの輪が大きいのはどっちだ!!
 ・「拙者はこのコスプレイヤーに惚れこんだ!2人で頂点を目指すでござる!!」
 なんやかんやとバトル展開的な要素が盛り込まれているんですよね。
 リリサにその気がなくても、彼女の注目度が上がっていけば自然とその渦中
 の人物となっていきますし、彼女を推している奥村にも
 「リリサの『リリエル』にもっと多くの人が注目して欲しい!」
 という望みも生まれてきますし。
 こういう視点がいかにも少年誌っぽいなっと。{/netabare}

 また後半クールから活動仲間が2名増えますが、
 {netabare}・コミュ障であったためすれ違いを繰り返すも、最後には勇気を出して分か
  り合えたNONOAの物語であったり
 ・父親を捜すためにコスプレを始めたアリアに皆が協力する展開だったり
 こういうところにも少年誌らしい友情の熱さを感じるんですよね。
 またアリアの物語には実は奥村の過去も関係していて、こういうもう一段掘
 り下げたところに原作者のセンスを感じましたし。{/netabare}

 「コスプレ」というニッチな分野を扱いながらも、少年誌読者層ウケしそう
 な要素を上手く取り入れているなという印象ですね。


・ラブコメ要素は意外と適切だった!?
 2話でいきなり「奥村先輩ラブ♡」の美花莉が投入されますので、
 「早くも(ご都合主義的な)三角関係ラブコメ勃発か!?}
 と、やはり安っぽい作品なのかなって否定的にみてたんですよね。
 序盤は結構ラッキースケベ的な展開も放り込んできますし。

 しかし3話で2人のコス併せをすると、以降は
 {netabare}・リリサの初イベントだ!
 ・奥村のカメラマンレベルアップだ!
 ・「漫研」の存続ピンチだ!
 結構コスプレ活動が忙しく、ラブコメ度はかなり薄くなります。
 それに後半は上述の通り、新キャラとの友情物語がメインになりますし。
 そういう意味ではちょっと意外な構成でしたね。
 ラブコメとして大きく動き出すのは、終盤
 ・アリアの物語で自分のために奔走してくれた奥村にフォーリンラブ♡
 ・最終話でドカーン
 って感じですね。{/netabare}

 この最終話がかなり秀逸で、ヒロイン側の心情だけでなく、奥村の心も動か
 してきます。
 {netabare}奥村は上述の通り、過去のトラウマで3次元女子を拒絶していたのですが、
 そんな奥村に顧問の羽生がアドバイスを送ります。
 「お前に関わろうとする人間を恐れるな。」
 「心はたった一人の中に生まれない。自分以外の誰かがいて初めて生まれるんだ。」
 等、ある意味原作者の哲学を代弁しているような感じがあり、結構心に響く
 んですよね。
 この会話劇で作品が一気に引き締まって終わるという感じですね。{/netabare}


まあ根本的な話として
{netabare}・(紆余曲折があったにしろ)高校の部活としてコスプレが許容されているの
 はどうなんだ!?
・しかも顧問は実は伝説のコスプレイヤーだった!!{/netabare}
とツッコミどころもありますが、この辺も前半パートのエピソードとして一応
丁寧に描かれていますし、後半はキャラを増やして世界を広げて上手く展開し
てきたなと思います。
最終話もしっかり作品を引き締めつつ、ラブコメも進めて今後に期待を持たせ
る形で終わりますし。

ぶっちゃけ
「『着せ恋』との格の違いを晒して惨敗するやろ」
という事態も想定していましたが、「王道の少年漫画展開」で予想以上に健闘
してたかなという印象ですね。
やはり連続2クールで、後半ギアが上がってくる展開まで一気に観せてくれた
ことが大きいですね。
順当に2期も決定ということで。

ただ作画は『着せ恋』のクローバーワークスがハイレベルだっただけに、どう
しても見劣りしてしまいますね。
まあ比較なしでもヒロイン達はもう少し頑張って欲しかったというのはあるん
ですが。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

忘れていた、コスプレは楽しいってことを!

アニメとしてのデキは決していいとは言えないし優しい世界過ぎてリアリティがない
ラブコメとしては掛け合いが微妙だし、オタク男子の妄想?って感じの都合の良さ
万人に評価されるアニメじゃないけど、私はとても楽しめています

コスプレ愛が詰まった素敵な作品、やっぱり「好き」をひたすら追求した作品は素晴らしい!
万人に刺さる必要なんてないんです、好きな人にクリティカルヒットすればそれは最高の作品だ
最初はただのえっちなハーレムアニメに見えたけど、思ったよりずっとマジメな話でした
これだけ真剣にコスプレをテーマに描いた作品はなかなかない

まず、コスプレやリリサを上げるために誰かを下げようとしないところが好感持てます
レイヤーさんも生徒会長もいい人ばっかりだし
先生の対応が神すぎて子どものやりたいことを尊重しつつ、リスクから守ってあげるのがカッコいい大人だと思います
こんな優しい世界ねーよってのもわかるけど、現実の厳しさよりもコスプレの楽しさをこの作品は描きたかったのでしょう
ランキング1位を狙うとか、勝ち負けとかどうでもいいことだけど、誰だって比べられて負けなんて気分悪いのは当たり前
でも、大事なのは楽しむこと「コスプレは勝負じゃない」「レイヤーはみんな同じものが大好きな仲間」こういう作品のコンセプトが好き

リリサは衣装へのこだわりももちろん、作中の細かいシーンを全部覚えていて、一つ一つポーズから表情まで忠実に再現していくのが素晴らしくて
私が一番好きなタイプのレイヤーさんですね、ほとんどのレイヤーは有名なフレーズとかシーンの再現をいくつかできればいい方なんだけど
原作の細かいカットを一つ一つのポーズに取り入れれるのは本当に愛がないとできない、リアルでこんなレイヤーいたら絶対好きになる

ただコスプレ楽しいー!!ってだけじゃなくて、コスプレが好きなのにできなくなる事情、プロレイヤーの事情、レイヤーの抱える悩みも余すことなく描かれていました
レイヤーさんって人によってだいぶスタンスが違うんですよね、仕事で良く知らないコスをするのも、好きなキャラを徹底的に追及するのも、最新のアニメをみたらすぐやりたくなるのも、形は違うけど、コスプレを愛する気持ちは一緒だと私は信じたいです
{netabare}
「コスプレだって芸術なんだから、もっと自由でいい、私はどんな信念を持ったコスプレも等しく愛している」ってセリフがすごく心に刺さった
レイヤーなら必ず抱える悩み「いつまでもできるわけじゃない」「コスプレへの偏見が怖い」にもしっかり向き合って「好き」を堂々と主張する良いシナリオだと思います
「誰だってなりたいキャラクターになれるのがコスプレの良さ」って言葉もいいですね
{/netabare}
もちろん似合うキャラクターになるのがベストだけど、好きなキャラクターになりたい!って気持ちが一番!
好きなキャラクターになりたい! 好きなキャラクターを撮影したい! グッズ買って応援したい! 人に伝えたい! 自分だけでこっそり楽しみたい?
表現の方法なんてなんだっていいんです、一番大事なのは愛する気持ち、「好きなだけ」でいいんです

【レイヤーあるある?】{netabare}
リリサが古いアニメのコスプレしてコスプレ会場でみんなの注目をかっさらいましたが、コスプレあるあるですね
最新アニメのコスはもちろん大人気なんだけど、古いアニメでも細部までこだわりきった衣装は同じレイヤーさんやカメコのかたにはわかるのでわらわら人が集まってきます

男装レイヤーさんは更衣室で着替える時にすごく気を遣う方が多いみたいです
作中のように女子更衣室に男性が入ってくるように見えて着替えてる女子が落ち着かないのもそうだけど、イケメン男装レイヤーさんの女性ファンは多いので
ファンの夢を壊しちゃいけないから着替えには気を遣うって人もいます
レイヤー同士のレイヤーあるあるの話面白かったし、カメコさんの写真の専門的な話も参考になりました、ただ撮影するだけじゃないんですよね
コスプレって用意するものすごく多いし、会場によって細かいルールが全然違うしルールの数も多いので「これわすれた!!」はレイヤーあるある
更衣室は激混みでできるだけ速やかに退場するのがマナーだけど、トラブルがあったら助け合うのもレイヤーのたしなみ、レイヤーのリアルをすごく良く描けていると思います
レイヤー同士のコミュニティってニッチだから気が合う同士は凄く仲が良くて、イベントで仲良くなると一気にコミュニティが広がります、レイヤー同士の交流はレイヤーやってて良かったと思える瞬間の一つですね(交流が嫌いなレイヤーさんもいるけど)
{/netabare}

【一晩でコス衣装作る?!】{netabare}
ミリエラの衣装を1晩で作ってたけど、布面積よりも細かい装飾多いほうが難しいし時間もかかる
リリサの3話のセリフから、見た目だけじゃなくて角度による見え方とか細かい質感までこだわっているようですし
ウィッグもブーツも特殊だから既製品をベースにするにしてもすごく時間かかると思う
かなり難易度高い衣装だと思います、必要な材料を調達するのも大変だし、一晩じゃ無理ですね
{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 17

68.6 4 2024年度の天使アニメランキング4位
異修羅(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (189)
370人が棚に入れました
地平のすべてを恐怖させた魔王が打ち倒され、破滅に怯える必要がなくなった時代。 未来に夢を見ることができるようになった今、少女は理不尽な暴力の渦中にいた。 素晴らしかった景色はもはやなく、都市も、草花も、全てが燃えている。 生きながら解体されていく親友の苦悶の断末魔を聞きながら、少女は逃げ出した。 親しい誰かが死にゆくとき、自分が無力でいること以上の絶望があるだろうか。 しかし、少女の前にふらりと現れた一人の剣士が、絶望を、抗うことのできなかった理不尽を、たった一振りのなまくらで、いともたやすく斬り伏せてしまった。 「――柳生宗次朗。このオレが、地球最後の柳生だ」 この世界には、あらゆる“力”の頂点を極め、「最強」の名を戴く者たちがいる。 剣士もまた地平に蠢く無数の、“修羅”の一人。 魔王亡きこの世界で、なおも闘争を求める、その一人目に過ぎない。 ――そうか、私はこの男が、“強者”が許せないんだ。 幾度も命を救われたにも関わらず、少女に芽生えた見当違いな感情。 しかし、すべてを失った少女には自分自身を支えていく理由が必要だった。 ――この男を殺す。この世界には、それができる“強者”がいる。 理不尽な“強者”たちへの憎悪を支えに、少女は剣士と共に歩き出す。 「最強」を殺す旅路は、そうして始まりを告げた。


声優・キャラクター
柳の剣のソウジロウ:梶裕貴
遠い鉤爪のユノ:上田麗奈
星馳せアルス:福山潤
静寂なるハルゲント:大塚明夫
警めのタレン:朴璐美
鵲のダカイ:保志総一朗
夕暉の翼レグネジィ:森久保祥太郎
晴天のカーテ:雨宮天
世界詞のキア:悠木碧
赤い紙箋のエレア:能登麻美子
濫回凌轢ニヒロ:高橋李依
音斬りシャルク:山寺宏一
鎹のヒドウ:岡本信彦
速き墨ジェルキ:子安武人
海たるヒグアレ:杉田智和
月嵐のラナ:花守ゆみり
通り禍のクゼ:三木眞一郎
静かに歌うナスティーク:堀江由衣

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「厨二病・なろう原作者の思い付きを詰め込んだような作品」ながらも破綻なくみせているのは凄い

【レビューNo.164】(初回登録:2025/1/5)
ラノベ原作(カクヨム・なろう発)で2023年作品。全12話。
これも2025冬アニメから2期が始まるので、放置していた1期のレビューをと。


(ストーリー)
本物の魔王が死んだ。
しかし魔王を倒した一人の勇者は、今だその名も実在もしれぬままであった。
恐怖の時代が終息した今、その一人を決める必要があった。

遠い鉤爪のユノは、突如起動した迷宮機魔(ダンジョンゴーレム)により故郷
や友人を失ってしまったところを、異世界から来た剣豪・柳の剣のソウジロウ
に命を救われる。
彼女はソウジロウに黄都で開催される”勇者を決める”上覧試合に参加すること
を提案する。
その頃リチアの警めのタレンが黄都に対し反乱を起こし、各陣営に強者どもが
集結しつつあった。


(評 価)
・多種多様な強者キャラが入り乱れ!?
 本作に登場する主要キャラですが
 ・柳の剣のソウジロウ: 梶裕貴
 ・遠い鉤爪のユノ: 上田麗奈
 ・星馳せアルス: 福山潤
 ・静寂なるハルゲント: 大塚明夫
 ・警めのタレン: 朴璐美
 ・鵲のダカイ: 保志総一朗
 ・夕暉の翼レグネジィ:森久保祥太郎
 ・晴天のカーテ:雨宮天
 ・世界詞のキア: 悠木碧
 ・赤い紙箋のエレア: 能登麻美子
 ・濫回凌轢ニヒロ: 高橋李依
 ・音斬りシャルク: 山寺宏一
 ・鎹のヒドウ: 岡本信彦
 ・速き墨ジェルキ: 子安武人
 ・海たるヒグアレ:杉田智和
 ・月嵐のラナ:花守ゆみり
 ・通り禍のクゼ: 三木眞一郎
 ・静かに歌うナスティーク:堀江由

 香ばしい二つ名を持つ個性的なキャラを豪華声優陣が演じるというなかなか
 の贅沢仕様になっています。
 (彼らは決して厨ニ病でなく、この世界では「二つ目の名」までを含めて正式
  な名称とされるらしい)
 1話を観た感じでは
 「ソウジロウやユノが主役となり上覧試合を勝ち上がっていくストーリー!?」
 かと思ったのですが、2話でいきなりタレンが黄都に対し戦争をおっぱじめる
 ので、1期では上覧試合の前哨戦を描いて終わるという感じですね。
 
 2話以降も前半は上述キャラを順次紹介していく展開がメインになっているの
 で、「点と点を見せられているような」モヤモヤした感じが残るという印象
 です。
 両陣営の面子が出そろった7話から交戦開始、「修羅」と呼ばれる強者どもの
 バトルを中心に戦争が激化していきます。
 バトルの作画レベルは非常に高く見応えがあります。
 「この『修羅』同士の戦い、勝つのはどっちだ!!」
 という緊迫感がありますし、また
 「紙一重の戦いの中で何故決着がついたのか」
 という説得力や納得感もありますし。

 ただこの「修羅」という存在、ソウジロウのような人間の剣士だけでなく
 ・知性を持つワイバーンやマンドレイクにスケルトン
 ・巨大メカを操る屍魔(レヴナント)の少女(生物兵器的な)
 ・果ては「『死の牙』を持つ天使」に守られた始末屋や
  「思うだけであらゆる現象を引き起こす」謎のチート能力少女
 まで「何でもありの”ちゃんぽん感”」が凄いんですよね。
 そういう意味では、シラケさせずちゃんと面白く魅せているのはなかなか
 凄いなと素直に感心。


・キャラ描写も細やかでよいがやっぱ多すぎw
 上述のように表面は結構荒っぽいですが、各キャラの背景や人物像といった
 細かい描写がしっかりしているのも本作の特徴。
 各キャラを魅力的に描いています。
 ただ1クールの中で3つ位の軸を描きながら、多数のキャラが登場し皆それな
 りに出番があるので、やはりキャラに感情移入しにくいのかなあという印象
 はありますね。

 また「修羅」といった強者にスポットが当たりがちですが、本作のテーマは
 意外と彼らに生存権を握られても何も抗えない、ユノやラナのような
 「(自分の無力さに苛まれる)弱者の叫び」
 でもあるんですよね。
 (後述する最終話に繋がる部分でもありますし)
 この辺は「人間の”性”をしっかり描いているな」と評価したいところ。
 ただこの辺も少しヒステリックで過剰演出かなと感じるところはあるので、
 好みは別れそうです。 


一見すると
「厨二病・なろう原作者の思い付きを詰め込んだような作品」
で、ともすれば空中分解しそうな危うさもあるのですが
・キャラ描写の細やかさ
・上手いストーリー構成
で破綻なくみせているなという印象ですね。
(まあ交戦開始まで「ちょっと長げーよ!」と感じるところもありますがw)
それでもまだ
「すっきりしないモヤモヤ感」
が残るのですが、最終話で今回のカラクリが明かされ
「全ては繋がった!そういう物語だったのか!!」
というカタルシスを得て終われるようになっています。
(幾分ガバガバ感はありますがw)

個人的には原作をよく理解して、レベルの高い作画で仕上げた「パッショーネ」
の大健闘といえるのでは。
(いうても原作は知らんけどw)


(追 記1)
ただ上覧試合を始めるにはまだ「修羅」の数が足りてない感じなので、2期も変
わらず新展開からの新キャラ投入という流れが予想されます。
・更なる面白さを提供できるか(1期の劣化版で終わらないか)
・既出キャラとのバランスは上手く保てるのか
1期は上手く捌きましたが、2期は結構ハードルが高そうなので、上覧試合まで
失速せずに繋げられるのかに注目ですね。
そういう意味では3期位までの制作は決まっていたりするのかも。
最近割と「コレ3期もやってくれるの!!」みたいなパターン増えてますし。

(追 記2)
ソウジロウを初めてみた時
「ん!?こいつの羽織ってるモノって、もしかしてジャージ?」
って目が一瞬点になったわ。
異世界でジャージをかっこよく着こなしているのは、こいつとリゼロのスバル
位だろw

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13
ネタバレ

ヘンゼル さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

無感動なバトルの垂れ流し

誰が勝っても負けても心に響かないバトルで実に退屈なアニメでした。
というのも、感情移入できるキャラが一人もいない、いたとしても描けていないというのが問題だと思うんですよね。

第1話で出てきたユノという女性キャラだって、復讐という目的につなげるために無茶苦茶な論理を展開するため、こちらとしては終始意味が分からないこじつけをするヒステリーな女になっていますし、「自分の住んでいた町と親友を失う」という字面だけは悲劇なんですが、それも描写不足により共感性を失っていると感じます。

そして最終話のセリフには、本当にこのキャラを殴りたいなと憤りを覚えるほどです。

詰まる所、このキャラ自身は弱者のため、他のキャラの殆どは強者という物語の性質上、我々視聴者に最も近しいキャラである必要があったにも関わらず、その役どころすら果たせていないキャラという事です。

最も本作において無価値で不快なキャラだなと思いました。

そしてその他のキャラも軒並み共感できないし、感情移入をさせてくれない。

{netabare}星馳せアルスとレグネジィのバトルとかまさにそうで、群れを抜けたアルスもワイバーンという群体としては失格である行為に当たると思いますし、だからと言って、レグネジィも正直言いすぎです。

一匹群れから逃げたアルスを群体を率いるレグネジィが罰を与えようとする、その行為自体は筋が通ってはいるんですが、何もそれだけをテーマにしようとすると、因縁としては凄く弱いんですよね。
そして何より共感できない因縁です。

まあ、ワイバーンなので共感できないのも当然ですが、ならばせめてレグネジィのセリフをもう少し減らしてほしかったかなと思います。
何度も執拗に中傷をまくしたてるから、小物に見えて仕方がないんですよ。

アルスもアルスでボソボソなんか言ってるキャラになっているので、達観したキャラとか自由なキャラとかいうよりは、群れから逃げ出した陰険な性格のやつだなと思ってしまいましたね。{/netabare}

だからどちらも好きになれない。共感できないんじゃなくて好きになれないんですよね。

その他のバトルも、登場人物の掘り下げが全くできていないから、知らない人と知らない人のバトルを見せられている気分になって無感動な状態で観ることになりましたね。
まさに全然興味のないスポーツ観戦を脳死で観ているような感じでした。

バトルの内容は王道でとても良かっただけに残念としか思えません。


なら本作のストーリーだけを見た場合どうだったのかと言いますと、外枠が綺麗にまとまっているようで、細かい中身が疎かになっているなと感じる出来でしたね。

そもそもの本作のメインテーマである、勇者を決めなければならないという説明が本編で最後に本当に少しだけ触れるだけです。
最初にやるべきでしょそこは。

またエレアとかいうキャラの過去とかも説明不足により本筋のストーリーに全く感情ができないし、何なら国の将軍になっているようなキャラが「誰からも見下されない」という願望があるってなっても、いやその立場で何言ってんだとなります。

やりたいシーン、見せたいシーンだけを抽出しただけのような出来上がりになっていて、物語に必要なシーンを描けていない。
結局、キャラの能力紹介止まりの話ばかりで、肝心のストーリーは大筋だけを上手く見せて、細かい所を全く描写しない。
そういう所が更に共感性や感情移入する機会を失っていると感じます。


またナレーターがうるさくて、本作の没入感をいちいち阻害するんですよ。
「それは~である」とか、そんなのさっき映像で観て知ってるよって事をナレーター付きでまた観るというスタイルは、正直私の好みには合いませんでしたね。
土師さんの声も正直、本作のナレーターには向いていないなと思いました。
聞きづらい籠った声で新出の用語を並べるように話すのですから、本作のナレーターはもっと聞きやすい声の人が良かったのではないかなと思います。
雰囲気はよかったのですが。


総評すると私にとって本作には、物語的な価値はないんじゃないか、と思える出来になっています。キャラ的な魅力もない。
バトル描写だけを本気で描いた映像作品、という位置づけ止まりですね。

何度も繰り返すようで申し訳ありませんが、感情移入できないキャラと感情移入できないキャラ同士が戦っても、何も観ていて楽しくないんですよ。
ドラゴンボールやヒロアカ、ラノベですと「とある」や物語シリーズ、強敵VS強敵を中心に描いている同系統の作品ですと刃牙とかの方が、よっぽど感情移入ができるようになっています。

原作がどのような出来なのかは知りませんが、バトルシーンばかりを注視して、ドラマを疎かにしたアニメ版を、正直私は好きにはなれませんね。

おススメできる人ですと、物語に没入感を求めない人は楽しめる出来になっていると思います。
ただ説明や設定が多くて前半は特に疲れると思うので、そこは注意してください。

以上です。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5
ネタバレ

腐った牛乳侍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ここまで全て地区予選の予選です。

キャラの話やってから本編でトーナメントおっぱじめるのか?話の内容はまだなんとも言えないが、バトルシーンはハイクオリティ。CG演出も迫力があっていいね。

キャラが好きになれるかどうかで言えば…ヒロインの逆恨みムーブが謎すぎて…シナリオ面もこれ不安要素の方が大きいな…

脳死で見るタイプの厨二バトル群像劇って感じ、見たことありつつも目が離せないので今後の展開次第かな?(追記:1話にでてきたあの二人は別に主人公とヒロインって訳ではなさそう、なんなら主人公やヒロインって概念があるかすら怪しい)

2話追記

今回は新しく出てきたオッサンとワイバーンの奇妙な縁の話。やっぱり違う話を少しづつ繋げてからトーナメントに臨ませる構成なのか。あとオープニングエンディング劇伴どれも良かったので加点しました。

3話追記
バトルだらけだった1話2話から一転して世界観掘り下げやキャラ描写主軸の話に。今までと違って思考がわかりやすいキャラが多くなってきて良くなった感はある。世界観が分かりやすくなってすんなり入ってきたけど説明は多少はあるけどもう少し分かりづらいので分かりやすくまとめた資料的な何かが欲しい。少なくとも1クール目は序章みたいな感じで終わるのか、中途半端な所で切られないどころかキャラ紹介が終わってない段階で1クール完走はご勘弁を…

4話追記
ウダウダ話すだけの世界観説明をおねロリ百合展開を挟むことで目の保養になる場面として昇華させるテクニックには恐れ入った。とはいえバトルがないのは物足りない…それとキャラ紹介はそろそろ終わるのか?次回でメインの修羅達の話切りそうなんだが…バトルの面白さや世界観、キャラの良さで持ってるけどそろそろ本筋始めないとキツイ。

5話追記
狂気的な杉田智和、いそうであんまいないけど見られて満足、三木眞一郎の気だるげで飄々とした感じは良かったな。そして6話、ようやく修羅同士の激突が始まる予感!トーナメント入るにせよ入らないにせよ面白くなることを期待。

6話追記
ついに各キャラの思惑が交差する展開に!こういう諜報メインの頭脳戦は見ててハラハラする。どのキャラも一枚岩じゃないからあぁいう引き込み方が出来るのかな。ただ惜しむらくは本格的なバトルは7話まで持ち越されそうになるのがなぁ…

7話追記
ついに修羅同士、ふたつの大勢力が激突し始める。大会始まる前に破壊!?どうなるのかいよいよ読めなくなってきた。

8話追記
修羅の交戦が始まり軍略的にもバトル的な意味でもまさしく混戦状態!大会始まる前で街一つ壊滅する規模の戦いとか今後大会やるとしたらスケールダウンするかしないか分からんな、ってか{netabare}ヒグアレ…嘘だろ…?{/netabare}

10話追記
9話はレグネジィとアルスのワイバーン同士の因縁対決。背景に何があったのかはあまりベラベラ語らないが、とにかく空中戦の迫力と勢いが凄まじい。
10話はニヒロVSダカイ。ニヒロはあれであっさり死ぬとは思えないが本当に死んでしまったのだろうか?にしても先行きがいい意味で読めないアニメだな…
ラナの発狂と暴走を止めたいキアの純粋さは心打たれた。切に生き残って欲しい。

最終話追記
まだまだ戦いは始まったばかり…どころかまだ始まってすらいないという、スケール感がヤバすぎるな…今後の修羅の登場で色々と情緒が爆発しそう。
あと2期決定おめでとうございます。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

56.0 5 2024年度の天使アニメランキング5位
魔王様、リトライ!R(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 2.6 (68)
203人が棚に入れました
大野晶は自身が運営する「INFINITY GAME」内のラスボス「魔王・九内伯斗」にログインしたまま、異世界へと飛ばされてしまう。そこで出会った謎の少女「アク」や聖女「ルナ」などのGAMEの配下や異世界で出会った仲間たちと共に着々と異世界での地盤を固めた彼は、現実世界に戻る術を探すべく新たな旅へ踏み出した。「魔王」を中心とした物語が再び動き出す……!

fluid さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

1期と比べてつまらない、逆にそれがおもしろいかもしれないです。

子供が描く絵って人間の体型がおかしかったり、物理的に配置がおかしかったり、逆にそれがおもしろかったりするじゃないですか。
このアニメは9割以上のシーンがそれです(笑)
左右の腕のバランスがおかしかったり、
ゆらゆら動くマントに隠れてるはずの腕が無かったり、
浴衣姿が全員ガンダム体型だったり、
背の低い女の子を描こうとして縦方向だけ縮めてる面白い体型になってたり、

ここまで露骨に手抜きしてるアニメって他にありましたっけ?ちょとすぐには思いつかないですね。
絵コンテにそのまま色を付けましたみたいな手抜き感(笑)
1期と同じクオリティとか言われてますが、それと比べるのもおこがましいくらい2期はやばいです。というか2期の制作会社がやばいです。

声優さんについては総入れ替えですが、
主人公を除いてすべて変更されてますから、
スケジュールが合わないとかそういうレベルではないようです。
これは完全に監督の趣味でしょうね。
普通なら視聴者の期待に最大限に答えるために、制作会社が変わったとしても同じ声優さんをできるだけ採用しますが、この制作会社はそんな配慮をまったく感じさせない。逆に新しいですね。

ギャグシーンについては、
1期はかなりおもしろかったのに、なぜ2期はまったく面白くないのか?
例えば、怖い顔のおっさんが真面目な顔でボケると、ただそれだけで、そのギャップがシュールで面白い空気になりますよね。何も特別なことをせずとも自然と笑える空気になるわけです。
なのにこの2期は、わざわざ顔の作画を変えてデフォルメして笑わせようとするところがしらけます。笑いを何も理解してないアホがギャグアニメを作ってる感じです。

2期は色んな意味でやばいです。
何というか、中身の無い、ただの動く絵?って感じです。

人物が登場しないアニメって面白いと思いますか?
おもしろいかどうかというより、ただの動く絵ですよね。
この2期はそれと同じです。
会話のキャッチボールが機械的ですし、視聴者の期待を無視して、ただただ文字を読み上げてるだけみたいな感じです。
例えば、1期のときのルナは表面上はツンツンしてるけど、内面はデレてる感じでしたけど、2期のルナはツンしかないです(笑)ただの、おっさんが嫌いな女子みたいな感じですね。嫌いならなんで一緒に居るんだよお前?という感想しか湧いてこないです(笑)
会話のキャッチボールにも、理由と結果、因果関係を考えなければいけないはずですが、この監督はその辺りまったく考慮せずに、ただ原作の文章読み上げてるだけみたいな感じですね。これで、お金もらってるのか?という感じです(笑)

逆にそれがおもしろいので最終話まで見続けることはできそうです。
アニメ作品として楽しむことは無理そうですけど。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

我、怒りもてリトライを語る。

おい、一体なんという事をしてくれたんだ。
私の「そうでもない作品」を楽しんだ際の売り文句、

「私は魔王様リトライを楽しめる男だ」

を完全に潰してくれたなぁ。


シーズンの継続にあたって制作会社が変更され、絵柄が変わったとの事だが、個人的には、あまり好きではない変更だった。
また、同時に声優さんたちも変更があったそうな。

その中で、主人公の語りだけで前作の雰囲気を維持できていたのは立派なモノと思ったが、全般的には厳しかった。

前作のチープながらも不思議な魅力があったところを踏襲しろというのは、なかなかに難しいところだとは思うが、こんな愛嬌の無い作品、いや愛が感じられない作品になってしまったのは少し残念。

物語も、若干進んではいるが、唐突であちこちに視点が飛び、さらに風呂敷を広げまくっている。
それってアニメ作品のほうで回収できる見込みあるの?
運が良ければ、あわよくばって感じなのでしょうか。

結局、伏線(らしきもの)をバラマキ、前作でのラストでの九内の言っていた課題、対魔法のアイテムをゲットするだけのストーリーライン。
ちょっとヴィジュアルのいい女性キャラを何人か散りばめておけばいいのでは?的な安易な意図を感じる。
その上、前作あんな感じでウケていたから、今作も敵キャラこんな感じでいいのでは?的な雑さも感じた。

コストの問題もあるのかもしれないが、がっつりリファインして、(中途半端に)クオリティを上げた上でソッポ向かれたらキツイじゃん的な守りを感じる。

つまるところ感じるのは

「この作品は、このくらいでいいじゃん、こんなもんで認めてもらえるのでは?」感。

メタな話、誰が、何を目的で、続編をつくったのか聞いてみたい。
(矛盾をしているが、作らなければよかった、作らない方がマシと言う意味では無い)

どうしても後の物語を作りたい、もう一度あのキャラクタ達を動かしたい、続く物語をユーザーに届けたい、なんて思いがどれくらいあったのか。
もちろんその中には、多少なりとも知られた作品の続編を作って稼げないか、という思いが混ざっていてもいい。
しかし、いずれにせよ、熱をもってモノを作るという事が無ければ、愛されるものは作れないのではないか。

なーんて思ってしまいました。


好きだった作品にグダグダ言いたくなかったけどなぁ。
あまり期待はできないと思うけど、仮に続きが作られたとしても、ストーリーの結末を知りたい程度の作品になってしまうかもしれないなぁ・・・。

つまらなかった、という事もないんだけどなぁ。
なんだかなぁ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 19

Witch さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

【失敗作の典型例-8】アニメ化だけが目的 →作品を面白く創ろうという気概が感じられない

【レビューNo.147】(初回登録:2024/10/14)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。(3話切り)
1期は結構好きだったので2期も期待していたんですが・・・


(ストーリー)
ゲーム運営者の社会人・大野晶が、自分の作成したプレイヤーキャラクターの
魔王・九内伯斗に転生して・・・


(評 価)
1期も決して出来のいい作品ではなかったんですよね。
・作画やBGM等の出来も悪くいわゆる「低予算なろうアニメ」
・原作3巻位のところでアニメ化したようで、テンポが悪く内容もスカスカ
しかしそんな中でも
・津田健次郎さん演じる九内伯斗のダンディさやシュールさが引き立つよう
 な演出に極振り
・むしろB級感を前面に押し出してそこを楽しむような構成
何というか「逆境ながらもいかにこの作品を面白く仕上げるか」という制作
陣の気概が感じられたんですよね。
私も「ツダケン劇場」目当てに視聴してましたし。

で、本作なんですが、制作会社が「EKACHI EPILKA」から「月虹」に変更に
なったものの
・低予算クオリティといった悪いところはしっかり引き継ぎ
・よかったところは全部そぎ落とした
救いようのない作品に成り果てたって感じなんですよね。

まずキャラデザが作品に致命的に合っていない。
幼めな感じなので九内伯斗や側近の田原や悠といった「大人だからカッコ
いい」というキャラが台無しだよ!
また演技も抑え気味にという指示が出ているのか九内伯斗のキレのあるツッ
コミや男の娘キャラのユキカゼの面白さが消えてしまっているし。
(ユキカゼは後述キャスト変更の影響かもですが)

ストーリー構成も含め「仕事なのでとりあえずアニメ化しました」って感じ
で、「この作品を面白くする」という気概が全く感じられないんですよ。
1期の「ツダケン劇場」が期待できないとなると視聴の意味もないかなっと。


(追 記)
また本作では津田さん以外の主要キャラがほぼ入れ替えになっています。
原作者によると
「売れっ子声優全てのスケジュールを押さえるのは難しいので刷新」
という理由らしいのですが、でも他作品の続編ってちゃんとやってるよね。
一説によると
・今回制作委員会の幹事会社がソニー系列会社に変わった
 → 声優陣もソニー系列会社所属に変更
という”大人の事情”ではっと。
この辺りもなあ・・・

投稿 : 2025/03/01
♥ : 15

計測不能 6 2024年度の天使アニメランキング6位
エヴァンゲリオンバーガーℂМ(その他)

2024年12月26日
★★★☆☆ 3.0 (3)
11人が棚に入れました
日本マクドナルド株式会社は、2025年に放送開始30周年を迎える『新世紀エヴァンゲリオン』との初のコラボレーションとなるキャンペーンを展開しております。
2025年1月5日(日)より、日本中に社会現象を巻き起こした『新世紀エヴァンゲリオン』の世界観を引用し、“エヴァンゲリオンバーガー”のおいしさをお伝えする新TVCMを放映いたします。今回のために制作した限定のアニメーションで、“マクドナルド×エヴァンゲリオン”の奇跡のコラボを存分に感じていただける内容になっております.
なお、Web上では2024年12月26日から公開されています。
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